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脂肪肝、NAFLD/NASHの診療について

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・文献等

概要

メタボリックシンドロームとしての脂肪肝のコントロール、NASHの拾い上げを目標に検査やフォローを進める。アルコール関与や他肝疾患が否定でき、肝機能障害の遷延等が続く場合NASHとして治療

NAFLDはメタボリックシンドロームの諸因子と画像検査で脂肪肝を認めるものの総称。
NAFLDの中に、NAFL(非アルコール性脂肪肝、以前の単純性脂肪肝)、NASH(非アルコール性脂肪肝炎、進行性で肝硬変や肝癌を発症する)が含まれる。
NAFLDは肝機能障害がなくても脂肪肝像があれば診断可能。
NAFLとNASHは交互移行あり。全人口の30%に脂肪肝、3%にNASHと言われている。
NASHの確定診断には病理検査が必須だが、生検しない場合も多い

鑑別

アルコール性脂肪肝炎
他、肝機能障害をきたす肝疾患(ウィルス性、自己免疫性、薬剤性など)

問診

アルコール歴 エタノール換算で男性30g/日、女性20g/日まで それ以上はアルコール性となる
内服、サプリメント
合併症(特にメタボ関連の高血圧、脂質異常症、糖尿病)
健診歴(以前から肝機能障害や脂肪肝の指摘があるか)

検査

血液

  • 肝機能、脂質、血糖、のチェック

画像検査

  • エコー 
    • 高エコー、肝腎コントラストを認める
  • CT
    • 低吸収像、形態異常(辺縁鈍化、表面不整など)あれば慢性肝炎・肝硬変示唆

組織検査
肝生検で脂肪変性(5%以上)、炎症、肝細胞傷害(ballooning)を認める
 *アルコール性肝炎と同じ所見

治療

  • 肥満があれば食事運動療法で7%減量を目標
  • 基礎疾患(高血圧→ARB,ACE阻害薬、脂質異常→スタチン、糖尿病→ピオグリタゾン、GLP-1アゴニスト、SGLT2阻害薬)の治療
  • 基礎疾患なければビタミンE(保険適応ないが推奨)

フォローアップ

肝機能障害がなければ、生活習慣指導や基礎疾患の治療を行って、年1回の画像フォロー
肝機能障害あれば、上記治療を行いながら3カ月に1回のフォロー

専門医紹介のタイミング

適切な治療をしているにもかかわらず肝機能障害の悪化があるとき。
肝癌の発症が疑われるとき(AFP、PIVKAIIの肝癌マーカーの上昇時など)
肝生検を検討するとき(診断時や現行治療で改善ない場合)

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A Y消化器内科
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2021/7/12

NAFL、NASHは日常臨床では分けないことが多い(全例生検診断はできないため)

治療について

  • 肥満は減量が第一
  • NASH/NAFLいずれも生活習慣の改善、基礎疾患の治療は共通ウルソは効果なしなので投与しない
  • 肝機能障害で漫然とウルソを処方しているのはどの肝疾患においてもダメ(PBCは別)

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