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肥大型心筋症の診療について

最終更新日時
参考ガイドライン
・文献等

概要

心不全や不整脈、突然死のリスク評価を目的にフォローアップし、適切に介入する

症状

  • 無症状(心電図異常など検査で指摘)
  • 胸部不快感・胸痛
  • 息切れ
  • 失神/めまい
  • 動悸
  • 心不全

検査

心電図(P波の左房負荷 / 左側胸部誘導での高電位 )
心臓超音波 (参考

診断

「二次性の心筋症が除外され、かつ心室の異常な肥大と心筋コンプライアンスの低下した病態を呈する時に肥大型心筋症と診断する」
*除外する心筋症

  • リウマチ・高血圧・虚血貧血・肺性心
  • 代謝異常(ファブリー病など)
  • ミトコンドリア病
  • 神経筋疾患(フリードライヒ失調症など)
  • 心アミロイドーシス
  • 心筋炎
  • 内分泌異常(褐色細胞腫や巨人症)
  • 薬剤(ステロイド、タクロリムス、ヒドロキシクロロキン)

治療

  • NYHAⅠ度の非閉塞性肥大型心筋症は特に介入せず
  • NYHA Ⅱ~Ⅳ度の方に関しては以下を考慮

閉塞性の場合(左室流出路に安静時30mmHg以上の圧較差)

  • β遮断薬 / ベラパミル or ジルチアゼム / ジソピラミド or シベンゾリン
  • 非薬物療法(外科 / PTSMA / ペーシング治療)

非閉塞性の場合

  • EF≧50のとき
    • β遮断薬 / ベラパミル or ジルチアゼム / 利尿薬
  • EF<50のとき
    • β遮断薬 / ACE阻害薬 or ARB / ミネラルコルチコイド受容体 / 利尿薬
  • ICD植え込みについて
  • クラスⅠ
    • VT/VF/心停止の既往、持続性心室頻拍
  • クラスⅡa
    • ESCガイドラインリスク計算計算機でハイスコア
    • 心原性の失神
    • 左室壁厚 ≧30mm
    • 突然死の家族歴 / NSVT / 運動時の血圧反応異常が複数
    • 突然死の家族歴 / NSVT / 運動時の血圧反応異常のうち一つ+修飾因子

運動時の血圧反応異常運動負荷で血圧上昇しない・低下するなど(報告では年齢40歳以下で 運動時の収縮期血圧上昇が20mmHg未満の群は突然死リスク増加)
修飾因子:「左室流出路閉塞(心エコー検査にて30mmHg以上の圧較差:負荷時も含む)」,「CMRで広範囲な LGE」, 「拡張相肥大型心筋症」,「心室瘤
NSVTホルターは一年一回以上を推奨されている(欧米のガイドライン)

専門医紹介のタイミング

疑った際に一度精査目的に紹介を

さらに

  • 閉塞の解除目的にペースメーカー留置(非同期状態を作る)などもある。
  • 薬剤治療や他の治療を行ってもNYHAⅡm~Ⅲの場合心筋焼灼術(PTSMA)考慮。

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