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逆流性食道炎(GERD)の診療について

概要

胃食道逆流により引き起こされる食道粘膜障害と煩わしい症状のいずれかまたは両者を引き起こす疾患。

診療スライド

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スライドで診療に必要な情報をすばやく把握できます。
詳細については、下記のドキュメントを参考にしてください。

疫学

有病率は10%前後。

リスク

肥満、円背、過食、脂肪摂取の増加、ストレス、激しい運動、
下部食道括約筋(LES)圧を低下させる薬剤(カルシウム拮抗薬、亜硝酸塩など)
食道裂孔ヘルニア

問診

Fスケール問診表
スコアの合計が8点以上であればGERDの可能性が高い。

(2)より引用

症状

定型症状:胸やけ、呑酸
非定型症状:胸痛、咽頭炎、慢性咳嗽、喘息、歯の酸蝕症、睡眠障害など

検査

  • 上部消化管内視鏡検査(逆流性食道炎の確認および重症度判定)
  • 24時間食道pHモニタリング、食道インピーダンス・pH検査(内科治療抵抗性の時に検討)

治療

薬物療法

内視鏡検査未施行時
PPI を2~4週間投与し、改善がない場合は内視鏡検査を行う。
PPI投与後に症状が一旦改善する場合でも、投薬中止後に症状が再燃する時は、内視鏡検査を行う。
内視鏡検査施行時
重症度に合わせてPPIまたはボノプラザン(VPZ)の投与を行う。
軽症例の初期治療
 ・PPI常用量(8週間) →症状が改善しない場合はPPI倍用量もしくはVPZ 20mgに変更
 ・ボノプラザン(VPZ) 20mg(4週間)
重症例の初期治療
 ・VPZ 20mg(4週間)
維持療法
・生活習慣の改善である程度症状が改善する場合は、PPI頓用処方に変更。
・生活習慣の改善で症状が改善しない場合は、PPIもしくはVPZ 10mgの維持投与。

生活習慣指導

・就寝前3時間以内には食事を摂らない。
・肥満者に対する減量。
・喫煙者に対する喫煙。
・夜間症状発現者に対する遅い夕食の回避、就寝時の頭位挙上。

さらに

・標準量のPPI投与によって80~90%のGERDが治癒可能。H2ブロッカーでは40~70%。
・GERDの合併症:貧血、出血、食道狭窄、Barrett食道、食道腺癌

専門医紹介のタイミング

GERDを疑った時点で内視鏡検査目的に専門医へ紹介を。

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F T消化器内科
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2021/7/18

検査について

  • 初診時にGERDを疑った場合は後日内視鏡検査を予約し、検査日までのPPIを処方しています。

治療について

  • 検査時に①GERDの所見を認める、または②内視鏡で異常所見が無くてもPPI内服で自覚症状が改善していていればGERDと判断し処方を継続。
  • 自覚症状の改善が乏しい場合や、重症GERDの場合はVPZ 20mgに変更しています。

フォローアップについて

  • 維持投与が必要な場合、3ヶ月毎に定期受診としています。上部消化管内視鏡検査に関しては、萎縮性胃炎があれば1年に1回、萎縮性胃炎がなければ2年に1回フォローしています。

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