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急性心筋炎の診療について

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参考ガイドライン
・文献等

概要

感冒様症状につづき心症状をきたす。数時間で劇症化する例もあり入院による治療が必要である。

症状

  • 感冒様症状(悪寒・発熱・頭痛・筋肉痛・全身倦怠感・食思不振・悪心・嘔吐・下痢)
  • 心不全徴候(70 %に認める)
  • 胸痛(44 %に認める)
  • ブロックなど不整脈に伴う症状(25%)

検査

  • 採血
    • 炎症反応や心筋逸脱酵素の上昇
  • 胸部レントゲン
    • 心拡大や肺うっ血
  • 心電図
    • ST-T異常を認める(全誘導のときもあれば局所にとどまることもある)
  • 心エコー
    • 心膜液貯留 / 壁肥厚 / 壁運動低下
  • 心臓MRI
    • T1強調やLGEの増強、T2で炎症所見(心筋梗塞は心内膜からの拡がりであるが、心筋炎では心外膜やびまん性の拡がりを示す)
  • 心臓カテーテル検査
    • 冠動脈造影による心筋梗塞の否定および心筋生検(発症10日以内で3箇所以上から)
  • ウイルス抗体価の測定 2週間異常の感覚で採取された急性期と寛解期のペア血清で判断(陽性率は10%程度)

診断

  • 心筋生検での組織像の確認で確定できるが、組織像検出されずとも総合的に判断する
  • 心筋梗塞の除外は不可欠

治療

  • 自然軽快までの血行動態維持
    • IABP、PCPSやほかカテコラミン、PDE-Ⅲ阻害薬
  • 好酸球性や巨細胞性の組織病変の場合はステロイド短期大量療法は有効(ウイルス感染による場合は予後・心機能とも改善見込めず)
  • 大量免疫グロブリン療法(ウイルス性心筋炎に有効な可能性がある)

専門医紹介のタイミング

  • 疑った時点で即座に。血行動態の維持に必要な設備がある場所や心筋生検可能施設への紹介を考慮。

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