肝胆道系酵素の健診異常
肝胆道系酵素の健診異常の問診や身体診察について
問診
急性の肝障害が疑われるとき
発症前6ヶ月間の生活歴(観血的医療行為、海外渡航、性的接触、生の魚介類やブタ・イノシシ・シカの生肉摂取、大量飲酒、薬物乱用の有無)や薬物歴(処方薬、漢方薬、健康食品など)を聴取する。
慢性の肝障害が疑われるとき
飲酒、肥満の有無及び肝性脳症などの肝不全症状の有無を確認する。
他に確認する生活歴
既往歴:手術歴、輸血歴、薬物乱用歴、刺青歴など
家族歴:家族の肝疾患の有無
身体所見
- 意識状態:肝性脳症による意識障害の有無
- 黄疸と皮膚症状:血中総ビリルビンが2.0~3.0mg/dLになると黄疸を肉眼的に認めるようになる(顕性黄疸)
- 手掌紅斑、くも状血管腫、女性化乳房など(慢性肝疾患、肝硬変)
- 掻痒感による掻き傷(慢性の胆汁うっ滞)
- 腹部所見
- 肝脾腫および腹水貯留の有無
- 腹壁静脈怒張の有無
- その他
- 下腿浮腫、肥満の有無