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更年期障害(想起~診断)の診療について

概要

更年期症状の中で日常生活に支障を来す病態。甲状腺疾患やうつ病をはじめとする鑑別疾患を除外の上、包括的に診断する

*治療については更年期障害(治療)のページ
【言葉の定義】
更年期:閉経前の5年間から閉経後の5年間を合わせた10年間
更年期症状:更年期に現れる多種多様な症状の中で、器質的変化に起因しない症状
更年期障害:更年期症状の中で日常生活に支障を来す病態
【更年期障害の診断上の留意点】(1)より
1. 更年期の女性が多彩な症状を訴えて受診した場合に疑う
2. 診断に際しては以下の項目について、包括的に評価する
・卵巣機能の低下
・加齢に伴う身体的変化
・精神・心理的な要因
・社会文化的な環境因子
3. 主訴の原因となる明らかな器質的疾患の存在を否定する
4. 症状ならびに好発年齢の類似性から、甲状腺疾患とうつ病には特に注意を払う

疫学

明確な定義がなく、発症頻度については一定の見解は得られていない。
40-70%の女性が血管運動神経症状を経験するとの報告もある。

リスク

  • 早期の閉経
  • 運動不足
  • 肥満
  • 喫煙などの生活習慣

がリスク因子と言われている。

症状と鑑別

更年期障害と考える場合、下記の疾患を見逃していないかを考慮する必要がある。
頻度が多いものとしては、うつ病などの気分障害、パニック障害を含む不安障害が挙げられる。また、甲状腺機能異常も少なくなく、亢進/低下症とも、更年期障害と似た症状を訴えるため注意が必要。

(2)より

問診

傾聴に努め、受容的、共感的に話を聞き、総合的に判断する。
診断基準に従って診断するものではなく、更年期という時期の状態、障害と考えて矛盾しないかで判断する。
上記の鑑別疾患を念頭に置き、器質的、機能的疾患を疑う必要がないかを考えながら問診する。

検査

標準的な診断基準は存在しない。女性ホルモン値の測定も必須でない。
PMS 月経前症候群 PMDD 月経前不快気分障害 HRT ホルモン補充療法
このアルゴリズムは考え方の一例であり、診断基準ではない

(2)より

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K K産婦人科
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2021/7/10

検査について

女性ホルモン値の採血は、閉経パターンであろうが、まだ月経のあるパターンであろうが関係なく、更年期障害が強いかどうかで、治療介入の要否を検討するので、治療方針には寄与しません。

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